繊維分野 / 衣料・繊維<エルモザ>
<エルモザ>は、天然皮革の表革を起毛させた、毛足の短い「ヌバック」を織物で表現したものです。
天然皮革は薄さ0.2~0.3ミリの表皮層+網状組織という構造で、網状組織は繊維がからまりあっているため、小さな透き間がたくさんありますが、エルモザはその天然皮革の特徴同様の構造を再現しています。極細繊維の1本1本が生み出す小さな隙間が、弾力と深い発色を実現する重要な要素です。この極細繊維は、クラレ独自の水溶性樹脂<エクセバール>を用いて海島型複合繊維を作る紡糸技術が活かされています。
特長
- 深い黒を実現した高発色性
- 軽やかなストレッチと美しいドレープ性
- ソフトなふくらみと繊細な外観
主な用途
- 婦人(ジャケット・スカート・ワンピース等)
- 紳士(ジャケット・コート等)
トピックス
環境に優しい製造工程
エルモザは水溶性樹脂<エクセバール>とポリエステルとの複合繊維を用いて作られます。 そのため一般的に極細繊維からなるスエードは生産工程で一部の繊維を溶解するため薬剤を使用しますが、エルモザは熱水で溶解します。また、溶解した樹脂そのものも生分解性があるため、二重で環境負荷を抑えることが可能です。